目に見えないもの
「我思うゆえに我あり」
有名な哲学者デカルトの言葉です。
自分が何かを考えたり、悩んでいるときに自分の存在は証明されるというようなものです。
西洋の哲学はあくまで個人主義、人間主義的に発達した思想です。
しかし、日本では自然に順応する生き方がよいとされてきました。
「心(ウラ)楽しい」という言葉があります。
心は表ではなく、裏側にあるものと考えられていて万葉集などでもこのような言い方になるんです。
また心に美しく感じられる美的快感を「ウラグワシ」。
表面ではなく、その奥にあるものを評価する姿勢がここにはあります。
よく言われるように、西洋の文化は表の文化、日本の文化は裏の文化だと言われる所以です。
しかしながら、最近は西洋の文化が多く参入し、日本でも目に見える表向きだけが評価されるように
なってきたのではないでしょうか。
表向きは質素でも、その奥の心はしっかり大切にしなければならない。
それが「粋」と江戸時代には言われていたのかもしれません。
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